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採譜者たち

久石譲さんのこと

以前、ブログに書いた記事を再掲載します。

採譜というのは、音楽を聴き取って譜面に直す作業です。これを耳コピーということに広げると、音源の制作、という仕事があります。今でしたら着メロや通信カラオケのデータ制作などがこれにあたります。

こ のカラオケですが、今のように通信カラオケやMIDIデータなどが存在する前は、レーザーディスクなどのメディアでカラオケの音源が作られていました。そ の当時はカラオケ制作はアレンジャーが譜面に起こし、それを使ってスタジオ・ミュージシャンが集まり、カラオケ・トラックを作っていたのです。原曲を録音 したときの演奏テープをそのまま使えば良いと思うかもしれませんが、カラオケ制作会社とレコード会社が違っているので、そのまま使うわけにはいきません。

もう30年以上も昔、私がまだ音楽修行中の頃は、録音スタジオではこのカラオケ・アレンジャーが大活躍してました。中には、カラオケ・アレンジで都内に家を建てた人もいました。そのような仕事をしていた人の中にあのジブリ映画で有名な久石譲さんもいらっしゃいました。それほど長い期間ではなかったかもしれませんが、アレンジャーのアルバイトとしては、カラオケ用の採譜は結構良い仕事だった時代もあったのです。久石

現在はどうでしょうか?カラオケ用のデータなどは、圧倒的に需要が多いはずなのですが、とても良い仕事、というわけではないようです。下請けから孫請けま で、恐ろしく低予算で作っているところの話を良く聞きます。ミュージシャンの卵たちにとっては勉強もかねて、賃金には目をつぶって引き受ける人も多いと思 いますが、もう少しなんとかすべきだと思います。

採譜という作業は、いわば「アート」の分野であることをもう少し解ってもらいたいです。誰がやっても同じになることは決してないのです。何が求められるのか、何を求めるべきなのか、音楽を仕事としている人たちは、常に正当に扱われて欲しいですね。

スティーブ・ヴァイ

250px-SteveVai_May2007

この人も採譜者・・・ということで、今日はスティーヴ・ヴァイです。
彼は若い頃、フランク・ザッパの演奏を片っ端から譜面に起こし、それを本人に見せたそうです。
ザッパは大変気に入り、このときからスティーヴ・ヴァイはギタリストとしてのキャリアより前に、採譜者としての仕事がはじまったのでした。ちなみに、その譜面は今ではかなりレアものになっているようですね。

Frank Zappa Guitar Book

スティーヴ・ヴァイといえば、ギターで人の話し声や笑い声などを再現することでも有名ですが、フランク・ザッパの依頼で、先日のエルメート・パスコアールと同様、人の会話を音符として採譜したりしていたそうです。

彼のギターによる笑い声などを聞くと、音程の変化と共に、ワウ・ペダルによる音質の変化もまた、人の話し声には重要な要素になっているのが良く解ります。これはなかなか譜面に表しにくいものですね。

エルメート・パスコアール

他のブログに書いた記事をこちらに移します。

ちょっとこの映像を見てください。この人は一体なにをしているのでしょうね。

この映像はブラジルの奇才、エルメート・パスコアールの作業風景のようです。
実はこれ、フランスの昔の俳優、イヴ・モンタンのセリフから音を採っています。採譜作業のポイントが良くわかる映像だと思うのです。

良 く、採譜には「絶対音感」が必要とか言われますけど、私の知っているジャズ・ミュージシャンはみな持っているし、おそらくクラシックの演奏家も「絶対音 感」はみな持っていると思います。音楽漬けの日々を送っていれば、嫌でも短期間に音感は磨かれるのを経験できると思います。少なくとも、採譜を仕事として いるよう な人は皆「絶対音感」の持ち主に決まってます。ところが、一般の人はちょっと絶対音感をオーバーにとらえる傾向があるように思います。

この映像を見てもらえば解ると思いますが、時間に沿って、音がどのようなテンポ、スピードで流れてゆくか?音感によってとらえた音がどのタイミングで並べられていくべきか?これを上手に捕らえることが出来るということこそ採譜の最大のポイントのような気がします。

さらにこの映像では、とらえたフレーズ一つ一つにぴったりと合うコードも探っています。これは、もっともその音楽家のカラーが出るところでもありまして、いかにもエルメートらしい仕上がりになっていくようです。